第19回日本肝がん分子標的治療研究会

当番世話人挨拶

第19回日本肝がん分子標的治療研究会
当番世話人  松﨑靖司
東京医科大学茨城医療センター消化器内科

 この度、第19回肝がん分子標的治療研究会の当番世話人を担当させて頂き、教室員一同、大変光栄に存じております。
 平成最後の研究会となる今回は、平成31年1月26日に東京、ベルサール九段にて開催致します。
 私が分子標的治療薬と関わるようになりましたのは、ソラフェニブが使用されるようになりました2009年、有害事情としての肝機能障害についての解析、適正使用の議論をさせて頂いたことから始まりました。その時からはや10年が経過しました。長きにわたりソラフェニブ一剤での治療方法、成果、適応、有害事象の検討が詳細になされてきました。2017年には、セカンドラインとしてレゴラフェニブが使用可能となり、よりステップアップした進行肝癌治療における実地臨床の議論ができるようになって参りました。さらに2018年には、待望の新規治療薬として、レンバチニブが登場し多角的な肝がん治療の掘り下げが可能となりました。本研究会開催時には、レンバチニブ使用開始から半年が経過し、治療効果、有害事象、治療選択などある程度の議論の下地ができるかと思います。
 次のステップとして、免疫チェックポイント阻害剤であるニボルマブの臨床展開ももう目前であります。多くの薬物治療が加わった肝がん治療の新展開を迎える平成の次の時代を見据えて、現状の整理と今後の展開の討論が出来ればと考えております。
 「肝がん分子標的治療の次世代への展望」を今回のテーマと致しました。多様な肝がん治療の現状整理から、今後の展開への路を議論出来ればと思います。討議の主軸につきましては、(1)レンバチニブの初期使用経験、(2)レゴラフェニブの使用経験、(3)分子標的薬選択のストラテジー、(4)分子標的薬の治療効果判定 〜適切な移行のために〜、(5)分子標的薬治療の有害事象とその対策、(6)新たな分子標的薬の基礎と臨床 とさせていただきました。市販後臨床成績、副作用対策、新規薬剤に関する議論、今後の治療の在り方などを、原点に戻って日常臨床に資するような討議が行われれば幸いと思います。
 多くの臨床家の皆様に積極的に演題応募し、ご参加頂きますこと期待致しております。

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